1.ピアノの音色とは、科学的には硬い音と柔らかい音、この2音色のみでしかありません。

1.ピアノの音色とは、科学的には硬い音と柔らかい音、この2音色のみでしかありません。

カンタービレな演奏の様々な要素の中で最も最初に論じなければならない内容に、この「音色」があります。

音色とはなんでしょうか?

あたかもピアノは幾つもの音色を奏でるかのような記述は多々あります。

そしてその数多の音色を出すための様々なタッチがあるとも言われています。

事実、ピアノの音色は奏者によって多彩な音色を生み出します。

しかし、それらは私に言わせれば実は非科学的でしかありません。

すなわち

現実的にはピアノの楽器に音色はたったの2種類しかありません。

硬い音と柔らかい音。

これのみです。

そんなはずがないと思う人は大勢いると思います。

しかし、まずは奏者は科学的な頭を持つことが先決です。

ここではなぜか既に「多彩な音色」と書いてしまっていますが、これは実は聴衆から見た感覚です。すなわち、非科学的な発想でしかありません。

聴衆はどう感想を言っても良いと思います。「多彩な音色のを持つ奏者だった」とか「彼は100種類もの音色を持っている」とかいうことは構わないと思います。

事実、聞いている方は確かにそういう感触を持ちます。私ももちろん、そういう表現を使うと思います。

しかし、奏者ならば、そういう考えは持ってはいけません。

常に奏者はピアノを科学的、幾何学的に捉えなければ多彩な音色を持つ演奏に近づくことはできないのです。

ここからは聴衆のための論文ではなく、あくまでも奏者のための論文と考えて欲しいのです。そんな馬鹿な•••と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、立場が聴衆と奏者とは完全に違います。


2.多彩な音色の正体は音量の無段階の段差の組み合わせによって生まれる。

何度も言いますがピアノの音色とは

  1. 硬い音と柔らかい音(それはさらに硬い〜柔らかい段階は100段階になります)
  2. 大きい音と小さい音(それはさらに大きい音〜小さい音の段階は100通りあります)

実はこの4つの天文学的組み合わせによって生まれます。

音が硬いか?柔らかいか?

この区別は(素人的な意見を述べれば)高周波がどれだけ含んでいるかに関わってきます。

高周波が多く含めば人はその音を(硬い)と認識し、高周波が少なくなれば(柔らかい)と認識します。

さらに低周波も影響はありますが、まずは多分高周波の違いだと思います。

それによって、あたかも多彩な音色を聴衆に錯覚させているだけにすぎません。

ただし単音のみでは音色は認識できません。

上記で述べたようにその音たちの組み合わせにより人間が、「錯覚」を起こすのです。

わかっている人はわかっていると思うのですが•••。


3.ピアノという楽器は単純で、鍵盤のハンマーのスピード(音量の変化)しか変化できません。

巷ではあたかもピアノのハンマーの叩くスピードを変えれば、シャンク(ハンマーの棒)がしなって当たる面が変り、全く違う音色を発生させるとかいう論文がありますが、全くのデタラメです。

また、最初の弦にあたる”カツッ”というアタック音がいくつもの音色の正体の一つという人もいますが、それも全くのデタラメです。

メーカーはそのような「アタック音」のために億単位の開発費を当てません。

メーカーはそんなことを考えてはいないし、いちいちシャンクが派手にしなっていたら、しっかりしたフォルテ音が出なくなります。

また、仮にシャンクがしなったとして、フェルトの別の面が当たったとしてもおそらく柔らかい音しか出てこないのは明白です。

メーカーが莫大な開発に投じている内容はあくまでも

  1. 発する音の美しさ。
  2. 小さい音から莫大な大音量の差を可能にする楽器本体。
  3. 莫大な音量の調節を容易にする扱いやすいアクション。

のこ3点の開発を中心にやっているだけです。

単純に奏者はあくまでもピアノのハンマーをゆっくり弦に叩くか、それともスピードを持って叩くかの違いでしかできません。

すなわち、弦楽器と違ってピアノ奏者はピアノに接した時に、この2つの奏法しかできないのです。

あたかも鍵盤を特殊な押し方をしたからといって、特殊なハンマーの動かし方をして音色が変わるわけではないのです。

もちろん、ゆっくりから速くハンマー(鍵盤)を叩く間には無限大の段階があります。

奏者はこの無限大のスピードの調節により、あたかも音色を変えたのごとく、聴衆に錯覚をさせて演奏するのです。

あくまでも奏者は科学的な頭脳を持ってピアノ奏法を研究しなければ、永遠に多彩な「錯覚的音色」を出すことはできません。

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