1.ピアノの構造で知る音色(タッチ)の変化の仕方

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ピアノの構造で知る音色(タッチ)の変化の仕方part1

ピアノの音色の変化をどうやったら良いのか?

業界では様々な奏法が言われていますが、あまりにも非科学的な奏法で、それで本当に音色を変えられるの?という奏法がよくあります。

ここでは科学的にわかりやすく音色の変化の説明をピアノのアクションで説明してあります。

chapter1~6まで

1ページ目chaptter1~6)

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Chapter1 様々な奏法で音色が変わると言いますが・・・そんなの嘘です。

こちらをクリックするとcapter1の動画が始まります。

ピアノ界では様々な奏法により音色が変わるという話がありますが、全部嘘です。

弾き方を変えるから音色が変わったのではなく、実際は鍵盤のスピードが変わったからなのですが、あたかもそういう奏法を使ったから音色が変わるという説明をする人が非常に多いです。

しかし残念ながらその奏法だから音色が変わるわけではないです。これはピアノのコンディション如何でどうにでもなる事で、奏法ありきでは音色は変わりません。

Chapter2 〜3 アクションはハンマーのスピード調節しかできない

こちらをクリックするとchapter2の動画が始まります。

ピアノアクションはご覧の通り、ハンマーを鍵盤を押すことにより上がって叩きます。よく見ていただければわかりますが、音を出すハンマーは実はスピードの調節しか調整できません。

速く動かすか、ゆっくり動かすか?

それしかありません。特殊な奏法をしても結局、それは全てハンマーのスピードが違ってくるだけです。

ハンマーのスピードが変わるということは弦に当たるエネルギーの大小になります。

それは結局、音量の変化でしかありません。

ピアノの弦に指が直接触れているわけではないのです。

また、鍵盤に重さを乗せるとそれがハンマーに伝わると勘違いをしている人がいますがそれは間違いで、ハンマーの方はすでにハンマーとシャンク棒の重量しか使われません。

つまり鍵盤にいくら重さを載せてもそれはハンマーには伝わりません。単純にシャンクローラーを押すエネルギーになるだけです。

Chapter4 つまり奏者は鍵盤のスピード調節しかできない。

こちらをクリックするとchapter4の動画が始まります。

科学的、物理的に考えればわかると思うのですが、ハンマーのスピードのみを変えられると言うことはこれは鍵盤の速さだけしか変えることができないのです。

つまり奏者は鍵盤の速さだけに集中すれば良いのであって、鍵盤上でおかしな奏法などしてもなんの意味もありません。

徒労に終わるだけです。

全ては鍵盤の速さで決まることを考えていただければと思います。

Chapter5 ハンマーの硬さと音色について

こちらをクリックするとchapter5の動画が再生されます。

ハンマーは外側は柔らかく、中に行けば行くほど硬くなっています。

この仕組みを利用して、

ハンマーは弱く叩けば、外側の柔らかい部分で弾かれて柔らかい音。

ハンマーを強く叩けば、内側の硬い部分で弾くことになって硬い音。

が生まれます。

加えて、

強く叩くと、ピアノの方で高周波の倍音が生まれて、比較的鋭い音。

弱く叩くと、あまり倍音が出ずに、丸い音。

が生まれます。

単純には

弱く弾く・・・小さい音と柔らかい、倍音の少ない丸い音

強く弾く・・・大きい音と硬い音、倍音の多い鋭い音。

が生まれると考えてよろしいと思います。

ただし、残念ながら音色の正体はこれではありません。

多彩な音色の正体はこれではないのです。

音色の正体はいくつもの音の重なり、羅列、により引き起こされます。

これはもっと後で説明します。

 

Chapter6 様々な奏法と鍵盤の速さについて

こちらをクリックするとchapter6の動画が再生されます。

Capter1で説明した様々な奏法ですが、これは単純にそういう奏法により鍵盤の速さが変化したに過ぎないのです。

単純には押すことにより鍵盤の速さが遅くなる、と言う意味と考えて良いと思います。

ただ、押しても、ゆっくり指を立てて降ろしても、鍵盤を押すスピードが同じであれば、同じ音になります。

ここが「そんなことはない、押せば違う音色になる」と考えるから話がおかしくなるのです。

このあたり、よく科学的に考えてください。

もしも「押すタッチでしか音色は変化できない」という講師があったら、100%疑って間違い無いです。

たとえそれがどこぞの一部のロシアor重量(重力)奏法指導者によるとしてでも、です。

どちらが正しいかは、現在は科学が進歩した21世紀なので、ご自身でよく考えればわかることです。

ただ、実際は鍵盤を押す、と言う動作はゆっくりならば小さい音が出ますが、やや強く押すと、ものすごく鋭い音になります。

結局は、奏法如何で音色が決定されるわけではなく、単純に押すだけでも様々な音色の音が出てしまいます。

これは後ほど説明いたします。

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