またショパンバラード1番のある部分ではペダルを踏みっぱなしで弾いてもそれほど濁りませんが
本物のピアノではかなり濁ります。
動画(現在作成中です)
ここからもわかるように、電子ピアノのペダルはあまり意味をなさないレベルと考えて良いと思います。
6.電子ピアノでは音色の変化ができない。
その結果、電子ピアノで音色の変化を作成するという作業はできません。
グランドピアノの場合は伴奏の音を極端に小さくして、メロディの音量の変化させて・・・
そうやって音色の変化、作成をして曲を作る・・・という作業はできません。
実はグランドピアノの場合は各パートの音量の変化で音色を作成していくのですが、電子ピアノはそれをせずとも、適当に打鍵の調節でいとも簡単に美しい音が出せてしまうのです。
なんというか・・・弱く弾くとなぜかその時点で美しい音が発生してしまうのです。
これではグランドピアノに向かった時に困ってしまうのではないかと思うのです。
7.高価な電子ピアノでもダメなのか?
あまり長時間触ったことはないのですが、一応試弾してみた感じでは、高価な電子ピアノはその一音ずつがかなり高品質な音なのですが、それでも多分グランドピアノの音色の作成には叶わないのではないか?とは思っています。
つまり全ての倍音、音量の変化、タッチの違いによる音の硬さ柔らかさまではサンプリングをしていないと思うのです。
私が触った感触では出てくる音質はグランドピアノの様に非常に高品質なのですが、しかし下手に弾いても上手く弾いても、結局いい音が出てきてしまうのです。
つまり奏者を選ばずに、いい演奏ができる。
それはそれで画期的ですが、学習には向いていません。
結局はこれで練習しても本物のグランドピアノに向かった時に、結局再度、音色に関して練習し直しになってしまいます。
しかも金額的には180万円近い金額です。
そこまでお金をかけるのならば、どうにかしてグランドピアノを取得した方が良いと思います。
8.ソナチネレベルに到達したら音楽面の習得にはグランドピアノでないとできない可能性が出てくる。
楽譜の譜読み習得のためのバイエルレベルならば問題はありませんが、それ以上の音楽面を考慮するレベルになると段々電子ピアノでは習得が難しくなります。
特にペダルを使うような曲、例えばエリーゼのために、というような曲でもやはり電子ピアノだと習得できない音楽面は出てきます。
当然のことながら曲のレベルが上がればどんどんその要求度が上がり、ショパンのような曲になれば、グランドピアノでなければ習得できない音楽は必ず出てきます。
9.ショパンの曲の音楽を取得しようと思ったら100%電子ピアノでは無理。
もちろん電子ピアノでも少しは音楽面は考慮できますが、本当のショパンの音楽を勉強することは不可能です。
またアップライトピアノでもあまり習得できないと考えた方が賢明です。
ただ輸入物の比較的値段の高いアップライトピアノでは思っている以上に性能が良いこともありますが、値段が中古でも3〜400万円以上するので、そうであれば、新品国産グランドピアノを買う方が良いと思います。
10.ピアノが進歩しない、興味が湧かない理由はもしかすると電子ピアノやアップライトピアノを使っているからかも知れない。
ピアノ曲を弾く面白さはやはり音色の変化とそれを操作する醍醐味と言えると思うのですが、それがわからないとピアノを弾く楽しみはわからないと思います。
特に一般的な名曲集ともなると、その曲の持ち味はグランドピアノでないと表現できません。
単純グランドピアノの方が音が良いから、ではなく、音色の操作が根本的にできないのです。
ある程度のレベルになった時に、楽器が電子ピアノやアップライトピアノの場合、面白みが半減してやめてしまう人も少なからずいるのではないか、と思います。
何だ・・・クラシックピアノの曲なんてこの程度の内容なのか・・・と。
本当のクラシックピアノの本質を知らずに辞めてしまうわけです。
もちろんグランドピアノは最初に述べたようにスペース、金額、騒音等、様々な問題があるのは事実です。
なので確かに贅沢な趣味かも知れません。
しかしそれを上回る面白みがあることは、グランドピアノを所有している人に聞けば、わかると思います。
現代ではクラシック音楽業界は衰退している状態ですがことにピアノ音楽においては、電子ピアノの流布が原因しているかも知れません。
電子ピアノの売れ行きはコロナ禍において爆発的な売れ行きではあるものの、その後ユーザーがグランドピアノに移行できれば、また業界も変わってくる可能性はあると思います。
11.グランドピアノの最小サイズの性能は?
あくまでも私個人の考えですが、アップライトピアノであっても音色の習得は難しいと思います。
しかしグランドピアノのサイズの違いはどうでしょうか?
現在グランドピアノは最小サイズが奥行き150cmです。
今まで私が触った感触ではたとえ150cmの最小ピアノであっても、意外と音色の作成においてはそれほど困らなかったと記憶しています。
もちろんサイズが大きくなれば違ってはきますが、学習面においては何ら問題はないと思います。
実際は例えば国産アップライトピアノの最高機種(SU7, 280万円)と最小グランドピアノGP1Kとの比較であっても、音質に差はあるかも知れませんが、音色の操作性は最小グランドの方が上ではないかと思いますし、音色の操作において必要不可欠なソフトペダルがアップライトピアノにはありません。
グランドピアノというものは確かにいろんな面で敷居が高いことになるのですが、この辺りは妥協ができないものは実際あると考えていただければと思います。
12.では電子ピアノは全く価値がないかと言えば・・・
そう判断するわけにはいかない面があります。
まず、子供は初めてピアノを習うとき、果たして続くかどうかわからないのであればもちろん電子ピアノの購入が当然です。その際は5万円前後の低価格でも十分です。
そして名曲集レベルになった時に考えれば良いと思います。
また当然のことですが、住宅環境面において、ピアノを置く事ができないことはよくあります。
なので、そういう場面でもないよりはマシである、ということを考えると電子ピアノでもやむなしではあります。
また、他にも活用方法はあるとは思います。
譜読みをするという点では十分ではあるし、夜中に臨時に練習したいと思えば、これでも十分です。
もう一つの活用方法ですが、電子ピアノは実は暗譜に活用できることはあまり知られていません。
暗譜したと思った曲をボリュームを絞って音が出ない状態で練習をしてみて下さい。
本当に暗譜をしているのであれば迷いなく弾けるはずです。
しかし暗譜をしていない場合は、音が出てこないと不安で仕方がないはずです。
ぜひこれはお試ししてほしい活用方法です。
最終手段!自宅事情でグランドピアノが置けない方!
しかし、住宅事情で生ピアノが置けない方は多分に多いはずです。
現代ではマンションでさえ生ピアノ禁止も珍しくありません。
そこで・・・もうこれは最終手段なのですが・・・。
実は一軒家の賃貸の場合はおいてもOKの場合が多いのです。
もちろん大家さんの許可が必要でその場合、自己負担で床補強をさせられることは多いです。
費用的は多分10万円ぐらいかかると思います。
そして、厄介なのは近所での騒音問題が発生しないか?なのですが・・・
そこで・・・最終手段です。
近隣に住宅がない田舎の一軒家を借りるんです!(住むわけではない)
別に2階建てではなく、平家でも良いのです。
とにかく駅からめっちゃ遠くて、車でも30分かかるとかいう田舎です。
周りには家がなかったり、電灯すらもないとか。
もうそういうとんでもない一軒家を借りる。
そういうところならば多分家賃は格安なはずです。
おまけに床補強なども、借り手がいない家においては話し合いによってはかなり割り引いてもらえるかもしれません。
当然のことながら、そこに住むのではなく、別宅です。
もしくは家でなくても良いのです。
何がしかの倉庫でも良いのです。
とにかく安い物件を探すことです。
東京都心では難しい話ですが、地方やこの辺り神奈川ではごろごろそういう物件があります。
もちろんそれなりに費用や、足労はかかります。
ですが・・・それをやってでも得られるものは大きいと思います。