早わかり重量(重力)奏法スピード講座・動画による実践編

ステップ1

ここでは、完全に力を抜いた状態を体験します。

まず、ムービーのように、完全に脱力をした腕をもう一方の手で支えて、そして離して下さい。完全な脱力とはここのムービーのように支えている手をどかすと、たちどころに腕が落ちます。

つまり、死人の腕をまねるという事です。

ステップ2

これは、悪い例です。これでは完全に脱力が出来ていません。ピアノを弾く時、このように脱力が出来ていない状態でピアノを弾くから、重さがかからないのです。いつでも、自分の腕の重さを100%かけられる程、脱力の用意が出来ている事が大条件なのです。

ステップ3

次に、その脱力をした腕で、ピアノの鍵盤に、3の指を引っ掛けて下さい。3の指の先端で。何とかかろうじて!引っ掛かって下さい。3の指の先端はこの時、すべての腕の重さを支える事で、しんどいはずです。

次に、その3の指を起こして下さい。その時、3の指の先端に全ての腕の重さがかかっているので、3の指の先端は、かなりしんどいはずです。

指先は真っ白になりすべての重さがかかるので、痛いという感じだと思います。

もちろん!ピアノを弾く時、このようにすべての重さをかけて弾いたら、大変なのでその重さを調整するのですが、それは次のステップ4にて・・・

ステップ4

さて、ここではその指の先端にかかる重さの調整を練習します。

ピアノを弾いている時には、その重さを自分で調整する事により、ppp〜fffを作り出します。

まず最初に料理などで使う量りで練習するとよいです。

指を量りに載せてそのまま重さをかけていきます。

計量器の量りに指を載せたら少しずつ重さをかけていきます。そして重さをすべてかけた時に,だいたい1kgまでは量りの針が行くと思います。(腕の細い女性の場合は500gしかないときもあります)

このときが腕の重さを最大限掛けている時です。(ffの音で且つ、異常に速い音で弾く場合はここまで掛ける事はありますが,普段はここまで掛ける事はないと思います))

そこから重さをゆっくり減らしていって、最後は完全に針がゼロになる状態にまでもっていってみましょう。

この,最大の重さをかけている時から”0”になるまでの間の重量を自由自在に調節しながら弾くのが”重量奏法”です.

ステップ5

もし,小さい音で弾きたい場合はこのようにどの指で弾いても100g程度の重さをキープして弾く事になります。

このとき,量りの針が一定になっていない場合は音量も一定になっていない可能性があります。

ステップ6

大きい音の場合は300〜500gを掛ける事になると思います。

ステップ7

これは悪い例です。つまり重さがかかっていないで指の力のみで弾いている。計量器の針が毎回”0”になっているので重さがずっとかかっていない。

実際ピアノを弾いている時でも、レガート奏法になっていない。17

このように、実際にピアノを弾く前に,計量器などで重さを掛ける練習をお勧めします。

次は実際に鍵盤での奏法です。

ステップ8

次に、鍵盤にそっと指をおろして下さい。鍵盤のキーを押し始めたら、ゆっくりと、腕の重さをかけていきましょう。鍵盤が下がり始め、そして一番下まで鍵盤が押されて、床につくはずですね。

さらにそこから!腕の重さをどんどんかけて、完璧に腕の重さを100%かけるまで行きましょう!

おそらく指先が真っ白になるまでです。

そこまでいったら、今度は重さをゆっくり浮かし始めて下さい。

だんだん重さを浮かしはじめると、キーへの圧力がどんどん減り、しまいには、鍵盤が浮き始め、そして、とうとう、鍵盤が、完全に押し戻されるでしょう。

この鍵盤が浮き始める状態から、鍵盤が、完全に押し戻された状態は、実は腕の重さがかかっていない状態です。

逆に、この鍵盤を底まで押し下げた状態から、鍵盤が浮かない状態の間でピアノを弾くのが重量奏法です。この間でピアノを弾くと、ppp〜fffが無限に作れます。

ここの段階ではまだ音を出してはいませんが、鍵盤に幅の広い重さを掛ける事が一番大事なので、この圧力の調整をよく練習してみて下さい!

ステップ9

ここで大事な事を述べます!

ステップ7でも載せた様に、重さがかかっていない場合は,鍵盤が浮いた状態,つまりこの様に音が切れる状態で弾いていると思います。

ステップ10

さて、いよいよ、この重さがかかっている状態でド、レ、ミ、ファ、ソ、ファ、ミ、レ、ドを弾いてみましょう。

ここで大事な事は、重さをかけて、既に床まで押し切っている鍵盤から次に弾きたい鍵盤へ重さを指で移動させる事であり、指単体の力で鍵盤を押さないという事です。

ピアノを習っているものならば誰でも、鍵盤を指の動きで(指単体の力で)弾きたがるのですが、そうではなく弾いた鍵盤から次の弾きたい鍵盤への重さの乗せ替えと思って下さい。

感覚的にはスパッと乗せ変える感覚です。

重さを100%かけていると、相当大きな音が、しかも容易に!出るはずです。

もちろん100%重さをかけているのはしんどいので、この様な状態でピアノを弾く事はないのですが、まずは、完全に重さがかかって金属的な音が出るように弾いてみて下さい。

ステップ11

これは悪い弾き方です。でもたぶん、ハイフィンガー奏法とはこれを指すと思います。そう、指を高く上げて降ろす奏法ですね・・・

また、かりに腕の重さをかけて弾いていたとしても、弾いている指以外の指に力が残っています。

弾いている指以外はどんな時でも力を抜く事!これができないと、ある音を指で弾いて、次に別の鍵盤を押そうとしても、指が硬直しているので、次に重さがかからなくなってしまうのです。

よく、ハノンを弾く時に小指が丸まってしまう事があると思うのですが、それは、十分に重さがかからず,指の力に頼って弾いているために,他の指が連動して小指などが丸まっているのです。

逆に小指が丸まる場合には、まだ、他の指に力が残っていると考えた方がいいのです。

step12 ppの演奏
step13 クレッシェンドの演奏

このド、レ、ミ、ファ、ソ、ファ、ミ、レ、ドは、十分な重さをかけた弾き方、そして、軽い重さをかけたppの弾き方、そして、pp〜ff〜ppと、自由自在に音量をかえた練習をした方が良いです。

ステップ14

次に、いよいよ、ハ長調の音階を弾きます。

大事な事は、

  1. 弾いている最中は決して他の指が上がってこない事
  2. 弾いている指以外は力を入れない事
  3. 常に重さで弾く事
  4. 鍵盤を弾いた重さを、次の指へとスムーズに移動させる事、

これができれば、レガート奏法が簡単にできるはずです!

ステップ15

これは悪い例です。たいがい、親指を交差する時に、他の指に力が入ってしまう事が多い様です。これは、親指から他の指へと交代する時に、スムーズに重さの移動がなされない時、または、交差する時に、他の指に力が入る時に起こります。

ステップ16

さて、このハ長調の仕上げですが、pp〜ff〜ppで弾けるようにします。つまり、最初は非常に軽い重さをかけながらスタートし、上がりながら重さを増やしていって2オクターブ上でffにし、降りてくる時にだんだん重さを軽くしてppにするのです。

この自由自在に重さを調節しながらスケールを弾けるようになれば、後はこれを他の調で練習をするだけです。変ホ長調などの黒鍵が混じっているスケールでは、力が入りやすいので注意!

step17 回転運動で弾く奏法

step17

重量奏法は大きく分けて2つに分類されています。

一つは今までのスケール奏法。もう一つは手首の回転を伴う奏法です。

手首の回転を伴う奏法は実はさらに10種類以上近くに分類されますが、そのすべての基本はこの奏法です。

この奏法は重量奏法においても最大の技で、これを使わずしてロマン派以降の難曲を弾く事は出来ません。

ここで重要なことを申します。

重量奏法をした場合、指はほとんど動きません。

もしこのように動いてしまう場合は重量奏法になっていません。

オクターブの奏法はこのような手の甲が出たフォームで弾くのが一番無理な力を使わずにいいのです。

このフォームは多分に世間的には多いフォームだと思いますが、このフォームですと疲れやすいです。

オクターブの弾き方

親指と小指の第3関節は常に出ていなければいけません。

なお、タッチは重さを下にかける方法と、わずかに引っ掻くテクニック、押すタッチの3種類があります。

押すタッチは連打では使えませんがわずかな力で大きい音を単音で出す場合は押すタッチの方が向いています。

オクターブ奏法に限らず、女性の様な非力な方が少ないパワーで大きい音を得るには、この押すタッチが向いています。