以前、某重力または某ロシア奏法指導者が
「ピアノは強靭な筋力トレーニングが必要。例えば陸上選手は古タイヤを3本紐にくくりつけたものを体に巻いてダッシュ練習をするけどピアノ奏者もそれと同等の強靭な筋力トレーニングは必携です」
とかいう理解不能な恐ろしいことを言っていたのを見たのですが・・・
本当にピアノ奏者は筋力トレーニングは必要なのでしょうか?
・・・そんなことをやっている巨匠は世界中探してもいません!。
とりあえずは下の写真をご覧ください。
ほらこれってよく言われる「指先を凹ますな!」って内容ですよね。
これってよく子供がこうなります。
で・・・そうしないために何度も指先に神経を張りめぐして、すんごい神経質になって指が凹まないように弾くじゃないですか?
でもこれって・・・別に”筋トレ”なんかしないじゃないですか?
あくまでも神経を張り詰めて凹まないように弾く。
筋力ではなく、神経なんです。
同じように重力奏法においては普段使わない筋肉そしてそれを動かす神経を使うので、大概はうまくいかないんです。
詳細にいうと、下腕の下の部分の筋肉を使うのですが、ここの筋肉は通常、指の力に頼って弾く時は使わないので、最初は戸惑うんです。
で、慣れないので最初はうまく重力奏法に移行できないことが多いのですがここを使うよう、神経質になって練習をするのです。
特に”4”の指なのですが・・・
4の指って誰でも苦手意識があると思います。
これは”4の指”を使う時は特に、先ほどの腕の下の筋肉を使うとうまくいくのですがこれも決して筋力トレーニングが必要なのではなく、今まで使っていなかった筋肉を使うよう、神経を形成するという意味なんです。最初は慣れませんが。
結局、重力奏法に筋力トレーニングなどは一切必要なく、あくまでも使い神経の形成なのです。
そこが某日本の怪しい某重力またはロシア奏法一派との大きな違いです。
結論としては・・・
もちろん筋力トレーニングをしたければ別に個人で勝手にすることは構わないのですが・・・その結果、腱鞘炎やジストニアなど、故障を招きます。
それでもよければ筋力トレーニングをすれば良いとは思います。
下腕や指の筋肉というものは足や腹筋と違ってそれほどの筋肉はないので、ここを鍛えたところで故障は避けられません。