巷には重力奏法についてのyoutubeがありますがその中には怪しい内容の教室のyoutubeもあります。
要点でまとめてあるのでご覧下さい。これらを指導しているピアノ教室は怪しいです。
- 椅子の高さは一番高く!が重力奏法の基本である(?)
- 姿勢は45度前傾の姿勢が重力奏法の基本である(?)
- 姿勢は猫背で猿のような背中を丸めた姿勢が重力奏法の基本である(?)
- 手の中は常時力を入れて(虫様筋に力を入れて?)弾くのが重力奏法の基本である(?)
- 指はいつも平らで寝かすのが重力奏法の基本である(?)
- 手を『ハ』の字にするのが重力奏法の基本である(?)
- 本物の重力(重量)奏法は絶対に筋力に頼りません
- part2本物の重力(重量)奏法は絶対に筋力に頼りません
1.椅子の高さは一番高く!が重力奏法の基本である(?)(youtube)
いえいえ!椅子は一番高くなんでしてはいけません。その人の身長に合わせて調整してください。
重要なことは基本は腕が平行に、そしてその際その人の好みで腕、上半身の重さが乗りやすい高さが高めや低めで選んでみて下さい。
高めが腕、上半身の重さがのろやすいのであれば良いですし逆も然りです。
小学生ならば一番高くで大丈夫だとは思いますが、大人はそれでは非常に弾きにくいです。
2.姿勢は45度前傾の姿勢が重力奏法の基本である(?)(youtube)
おそらく上半身の重さが乗りやすいからだろうとは思うのですが・・・これはやってはいけません!
45度前傾姿勢では全身に力が入ります。これでは重力奏法はできません。
基本はあくまでも上半身は直立中立な感覚です。そしてそれでも重さが足りない感じ(音量が出ない)場合はほんの僅かに上半身を傾けること。
3.姿勢は猫背で猿のような背中を丸めた姿勢が重力奏法の基本である(?)(youtube)
これもおそらく上半身の重さが乗りやすいから???かもしれませんが、逆に力が入ります。
絶対にやってはいけません。
4.手の中は常時力を入れて(虫様筋に力を入れて)弾くのが重力奏法の基本である(?)(youtube)
常時手の中に力を入れたら絶対ピアノは弾けません。もちろん最低限指は僅かに固めないといけないのですが、力は本人が気が付かない程度で良いのです。
オクターブならば確かに僅かに力を瞬時に入れて弾きますが弾いた後は100%脱力しなければ連続のオクターブは不可能です。
5.指はいつも平らで寝かすのが重力奏法の基本である(?)(youtube)
確かに指を平に寝かせて弾くこともありますが、それは曲によって違います。
ロマン派の曲の場合は音符の飛んでいる幅が広くて手をそもそも広げて弾かないと弾けないことも多いのでその場合は指を平に寝かせて弾くのですが、バッハやモーツァルトの場合は指は立てて弾くことが多いのです。
バッハ、モーツァルトを果たして指を寝かせて弾きやすいか?・・・それはないと思います。
6.手を『ハ』の字にするのが重力奏法の基本である(?)(youtube)
そういう時もありますがそれはあくまでも曲の一部の時にそういうフォームにする時があるというだけでそれが基本ではありません。上の音を出したい和音の場合はそういう可能性もありますがこれも常時ではありません。常に様々な形で弾くのが正しいのです。
7.本物の重力(重量)奏法は絶対に筋力に頼りませんpart1(youtube)
8.本物の重力(重量)奏法は絶対に筋力に頼りませんpart2(youtube)
皆さんはなぜピアノを練習していくと曲が弾けるようになると思いますか?
これは自然と練習をすることによって体が力を抜くようにプログライングされているからです。
しかし流石に難しい曲になるとそのプログラミングが働きません。
そこで故意に力が入らないように奏法を改良する。これが重力(重量)奏法です
重力(重量)奏法の基本は筋力に頼りません。90歳の巨匠の演奏スタイルを見て下さい。
あの人たちが果たして筋肉隆々で難曲を弾いていますか?
正直巨匠が「筋トレジムに通っている」なんて話は聞いたことがありません。
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