ページ1 ページ2
step10~11
ステップ10
さて、いよいよ、この重さがかかっている状態でド、レ、ミ、ファ、ソ、ファ、ミ、レ、ドを弾いてみましょう。
ここで大事な事は、重さをかけて、既に床まで押し切っている鍵盤から次に弾きたい鍵盤へ重さを指で移動させる事であり、指単体の力で鍵盤を押さないという事です。
ピアノを習っているものならば誰でも、鍵盤を指の動きで(指単体の力で)弾きたがるのですが、そうではなく弾いた鍵盤から次の弾きたい鍵盤への重さの乗せ替えと思って下さい。
感覚的にはスパッと乗せ変える感覚です。
重さを100%かけていると、相当大きな音が、しかも容易に!出るはずです。
もちろん100%重さをかけているのはしんどいので、この様な状態でピアノを弾く事はないのですが、まずは、完全に重さがかかって金属的な音が出るように弾いてみて下さい。
ステップ11
これは悪い弾き方です。でもたぶん、ハイフィンガー奏法とはこれを指すと思います。そう、指を高く上げて降ろす奏法ですね・・・
また、かりに腕の重さをかけて弾いていたとしても、弾いている指以外の指に力が残っています。
弾いている指以外はどんな時でも力を抜く事!これができないと、ある音を指で弾いて、次に別の鍵盤を押そうとしても、指が硬直しているので、次に重さがかからなくなってしまうのです。
よく、ハノンを弾く時に小指が丸まってしまう事があると思うのですが、それは、十分に重さがかからず,指の力に頼って弾いているために,他の指が連動して小指などが丸まっているのです。
逆に小指が丸まる場合には、まだ、他の指に力が残っていると考えた方がいいのです。
step12~13
このド、レ、ミ、ファ、ソ、ファ、ミ、レ、ドは、十分な重さをかけた弾き方、そして、軽い重さをかけたppの弾き方、そして、pp〜ff〜ppと、自由自在に音量をかえた練習をした方が良いです。
step14~15
ステップ14
次に、いよいよ、ハ長調の音階を弾きます。
大事な事は、
- 弾いている最中は決して他の指が上がってこない事
- 弾いている指以外は力を入れない事
- 常に重さで弾く事
- 鍵盤を弾いた重さを、次の指へとスムーズに移動させる事、
これができれば、レガート奏法が簡単にできるはずです!
ステップ15
これは悪い例です。たいがい、親指を交差する時に、他の指に力が入ってしまう事が多い様です。これは、親指から他の指へと交代する時に、スムーズに重さの移動がなされない時、または、交差する時に、他の指に力が入る時に起こります。
step16~17
ステップ16
さて、このハ長調の仕上げですが、pp〜ff〜ppで弾けるようにします。つまり、最初は非常に軽い重さをかけながらスタートし、上がりながら重さを増やしていって2オクターブ上でffにし、降りてくる時にだんだん重さを軽くしてppにするのです。
この自由自在に重さを調節しながらスケールを弾けるようになれば、後はこれを他の調で練習をするだけです。変ホ長調などの黒鍵が混じっているスケールでは、力が入りやすいので注意!
step17 回転運動で弾く奏法
step17
脱力奏法(重力奏法)は大きく分けて2つに分類されています。
一つは今までのスケール奏法。もう一つは手首の回転を伴う奏法です。
手首の回転を伴う奏法は実はさらに10種類以上近くに分類されますが、そのすべての基本はこの奏法です。
この奏法は重量奏法においても最大の技で、これを使わずしてロマン派以降の難曲を弾く事は出来ません。
重量奏法の確認
tec24~25
もし重量奏法で弾けている場合はこのように指は上がってきません。
重さで弾いている場合はこのように指が上がることがないのです。
もしこのように動いてしまう場合は脱力奏法(重力奏法)になっていません。
オクターブの弾き方
オクターブの奏法はこのような手の甲が出たフォームで弾くのが一番無理な力を使わずにいいのです。
このフォームは多分に世間的には多いフォームだと思いますが、このフォームですと疲れやすいです。
正しいオクターブの弾き方
親指と小指の第3関節は常に出ていなければいけません。
なお、タッチは重さを下にかける方法と、わずかに引っ掻くテクニック、押すタッチの3種類があります。
押すタッチは連打では使えませんがわずかな力で大きい音を単音で出す場合は押すタッチの方が向いています。
オクターブ奏法に限らず、女性の様な非力な方が少ないパワーで大きい音を得るには、この押すタッチが向いています。
他にもこちらに様々なyoutubeによる奏法に関してのページがございます