ニューヨークスタインウェイについてはここに以前記述した通りであるが,なかなか日本ではニューヨークスタインウェイはお目にかかれる事は少ない。
なのでいったいどのようなピアノなのかはよく分かっていない。
しかし専門家に言わせれば,何でもハンブルグ製よりもニューヨークスタインウェイの方が性能が良いという話もちらほら聞いたことがあるのだが,今回初めて同じサイズのハンブルグとニューヨークスタインウェイを比べて弾くチャンスに恵まれた。
今回のニューヨークスタインウェイはしかも1908年製のビンテージスタインウェイのリビルト(完全再生品)。
ハンブルグ製は1976年製だったのだが、圧倒的にこのビンテージニューヨークスタインウェイは抜群にすばらしかった。
およそ100年もたっているというのに全くのストレスを感じさせず,しかも反応は抜群。一音一音が全くもってすばらしい音であった。
なんと言ったら良いんだろう・・・たった一つ音をならしただけで,その音がピアノを揺さぶって銀色の音が出てくるのである。
思わず心の中で『エ!!!!」といってしまった。
さらにソフトペダルを使えば,いくらでも多彩な音色がでてくる。
唖然としてしまった。
隣にあったハンブルグスタインウェイも悪くはなかったのだが、となりのニューヨークスタインウェイがあまりにも良すぎて,眼中に入らない。。。
ちなみに、ここはヤマハのお店なのですぐ横にはS4Bが置いてある。
私はこのS4Bも高く評価している。
ヤマハの中では究極にすばらしいピアノで、非常に幅の広い音色が可能なピアノである。
さらに横にはC6がおいてあるので、そのCタイプとの差は歴然である。
なんたってアクション,そして一旦鍵盤にかける重さを軽くすればとたんにがらっと違う音色を聞かせてくれる。
しかし,そのS4Bさえもこのニューヨークスタインウェイの横では色あせてしまう。
全くもって究極のピアノとは何か?・・・と言わせてしまえば,このニューヨークスタインウェイに限るだろう。
私はニューヨークスタインウェイが一気に欲しくなってしまった。
もうピアノはニューヨークスタインウェイ以外にあり得ない。
他のピアノはほとんどおもちゃである(ちょっと言い過ぎか)。
もっといえばこの人とこの人以外の男はすべて、ただのオスである。
常日頃から私は生徒に月謝を上げた見返りにいつか教室にスタインウェイを置きましょう!・・・と宣言をしてある。
しかーし!残念ながら心待ちにしているわが生徒諸君よ!今はまだ買えんのだよ。。。
いつかは買いたいのだが・・・なかなかこればっかりはねえ・・・。