ピアノのふたは全開がベスト!

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まず、ピアノで消耗品といわれる部品の中に、ハンマーと弦があります。

どちらも、酷使すればする程、寿命は短くなる。もちろん、両方を取り替えても金額にして70万程だそうですが、できれば長く持たせたいのが普通です。であれば、なるべくこの二つを酷使しない環境が必要だと思います。

この場合、グランドピアノにおいて一番まずい方法は、全部の蓋を閉じ、その上から楽譜立てをおいてピアノを弾くという事です。

当然の事ながら、音は弱めになるでしょう。その時に、派手にffが必要な曲を弾いている時、音が必要なために、がんがん力を込めて弾く事になる。そうでなくとも、通常なら、mpで充分なのに、mfで弾くという事になりがちになる。

その結果、長い年月を隔てて、ハンマーは早めに減り、弦は早めに金属疲労が始まる。

よく聞く話にピアノを全開にした場合、うるさくてしょうがないから閉めていると聞きますが、本当はいつもそのやたら大きい音で練習をしている事になるのです。

こうなると、どう考えても10年でハンマーと弦を交換する事になりかねません。

ピアノを全開にして、うるさいのだったら、ハンマーに針を指せば(整音)良いのです。もしくは音があまり出ないように(整調)すればいい。

そうでなくとも、蓋を閉めているグランドピアノは極端に痩せた音しかでません。

本当にヤマハらしい、ちょっとベールのかかった音を出すには本当は45度全開でなければ出ないと思います。もちろん、30度開きでも良いでしょう。前閉前だけ開きは、まあ良いんですが、やはり痩せた音になりがちになる。(けど前閉よりかはまし)

最も、この全開にすると一つ、まずい欠点があります。それは、弦の錆です。

特に冬場の石油ストーブを使った場合に起こる結露ですがこれはあとのコーナーで述べたいと思います。