衝撃のX都市夏期講習・・・その1

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  1. 衝撃のX都市夏期講習
  2. 成田空港。いつもの「懺悔コーナー」・・・とドバイ空港
  3. X都市空港に降り立つ
  4. X会場へ向かう
  5. 衝撃の夏期講習スタート!
  6. コカイン先生のリサイタル
  7. 短パン先生とアル中先生
  8. さて、ここでこの大学の練習室をご紹介しましょう。
  9. 衝撃のジュース?
  10. マズルカ。。。。
  11. 〜ホテルでYAKUZAと化した夜〜
  12. 〜ホテルでYAKUZAと化した夜〜part2
  13. 露すけ先生
  14. x首都から帰れなかった
  15. ドバイの夜
  16. 反省会

1.衝撃のX都市夏期講習

またなんで「夏期講習」なんて書くの?なんか塾にでも行ってきたの?と言われそうですが(笑)

まあそれはですねえ・・・この情報を外部に出来るだけ漏らしたくはないんです。

良くある専門用語とかで書いてしまえば、恐らく簡単に検索で引っかかってしまうでしょう。

そうなると・・・おそらく日本人が山の様に押し寄せる結果となります。間違いなく。

今回も情報的にはごく一部しか公開されていないにもかかわらず、かなり日本人の受講生がいたのですが、これが広く広まれば恐らく100名近い日本人が応募する事は間違いなく、その結果は次回受講するには厳しい審査が科せられるか、もしくは日本人は閉め出される可能性が高いのです。

なので・・・今回は名前をあえて「夏期講習」。

なんだったら「小学生の算数・夏期講習」と書いてしまおうかとも(笑)

まあとりあえず,本題に入りましょう。

さて、「衝撃の・・・」と書いてある通り、まったくもって衝撃的でした。

まあ旅行的には講習以外にも「衝撃的」な事件もいくつかあったのですが(笑)まあそれは後ほど述べるとして・・・。

どれぐらい衝撃的だったかと言えば・・・現在帰国してから、私はピアノを全く練習していません。

したってねえ・・・出来ないんです。

あの教授陣の演奏に近づけない。

レッスンの時は必死だったので、かなり近づけたはずなのですが・・・家に帰っていざ!自分のピアノで弾いてみると・・・全く出来なくなっている。

あれはおとぎ話だったのか・・・夢の世界だったのか・・・はたまた私は浦島太郎だったのか・・・。

とにかく今はとてもピアノを練習する気になれない。自分の音、表現、すべて気に入らない。

でも・・・来年、また受けにいきます!。

なんとかあの教授陣に近づきたい。

今までショパンなんて馬鹿にしていました。しかし・・・。

今だからハッキリ言えます。

〜ショパンを音楽的に弾けない人は何を弾いても音楽的には弾けない〜

ショパンが弾けないのに近現代とか・・・とんでもないです。

むしろ、モーツァルトとかバッハだったら分かるんですが・・・。

巷にはショパンの演奏は溢れています。

どこでもショパンの演奏は気軽に聴ける。

しかし・・・。

これから、その「夏期講習」の話をしていきます。


2.成田空港。いつもの「懺悔コーナー」・・・とドバイ空港

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やって来ました成田空港。

今回の飛行機は・・・。

もちろん、一番安い航空券を探した結果・・・今回は

生まれて初めてのアラブ系航空「エミレーツ」

最近はかなり人気の高い航空会社の様です。

もし、ロシアのアエロフロートの方が安かったらどっ

ちにしよう(汗)と思っていましたが、意外や意外

、エミレーツは不思議なくらい安かった。

もっとも私は安ければ、アエロフロートだろうが、

アシアナだろうが、乗りますが(笑)

所詮、航空機事故なんて宝くじみたいなもんです。

当たったら「くじ運最高!」と思って逝けば良い。

所詮、人生はロシアンルーレットなんです(ちょっ

と確率高いか・汗)

ただ・・・遅延は困る(汗)

今回もやってくれましたよ。まあ後ほど述べますが

・・・。

さて、通常、成田空港に行く時はルンルン気分なも

んです。

しかし・・・今回はど〜んと暗い(笑)

何たって今回は旅行じゃないですからね。しかも、

講習の曲が全然仕上がっちゃいない。

まったくもって不安な状態です。

その不安な気持ちに輪をかけるこの 出国審査を出た

所の懺悔コーナー。

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そうです!私はニセ物。

どう考えても世界のピアニスト達に混じって講習

を受ける人間じゃない。

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本当に大丈夫?」・・・はい、大丈夫じゃあ

りません!。

しかし、時、既に遅し。出国したならば、もう

行くしかないでしょう。

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なんだよ、手拭なんか首に巻いてんのかよ

・・・と思ったら・・・ターバンの様でした。

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エミレーツの食事は美味しいと言う噂でしたが

、本当に美味しかったです。

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経由地ドバイに到着。

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金ピカ、アラブ産油国のドバイ空港はすごかった。

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空港の時計がロレックスですよ。あり得ない!

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ドバイ通貨は単純に30倍にして下さい。

つまり・・・一番安いサンドイッチでも

31X30=930円です。

ありえないって!

次へ

2013.7.15


3.X都市空港に降り立つ

さて、これからドバイを旅発っていよいよ本拠地、X国の首都を目指します。

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久々にX空港に降り立つ

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X国のX首都には歴史的な旧市街があります。

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どれもこれも美しいのですが、実はこの建物すべて、第2次世界対戦の時に徹底的に空爆で破壊されたので、1950年以降に再建されたと聞いていました。つまりすべて1950年以降の真新しい建築らしい。一応、古さもわざと兼ね備えて建てたと聞いていたのですが、けっこう真新しい感じで味けないんじゃないのか・・・と思っていましたが、とんでもない間違いでした。

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全然真新しい感じは感じさせずに、昔ながらの古さが出ている感じで美しい。

でも、本当の美しさとは・・・

2013.7.17


4.X会場へ向かう

やっぱり本当の美しさとは・・・これでしょ!!

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いいねいいねえ。

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おーめっちゃ美人!!

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grammar・・・

じゃなかった(汗)

そりゃ文法の意味だ(汗)

glamour(グラマー)と書くらしい。

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後ろ美人

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パーマをかけている姉ちゃんの顔が見たかった!

・・・と、考えてみたら俺は今日は観光に来たんじゃなかった(汗)

やばい!明日からレッスンじゃねーか!・・・と、再び焦りの心境。

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再び我に帰って、電車で移動してX都市に向かう。

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着きました。X駅。

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学校へと向かいます。

2013.7.17


5.衝撃の夏期講習スタート!

まずはここに集まっている受講生達の演奏から。

レッスンは公開制なので、約6名の教授のレッスンは朝からどこも見学できます。

・・・という事は自分のレッスンも公開制なのですが・汗・・・・

さて、世界各国から集まってきた受講生の演奏を聞いて思った事は・・・。

予想以上にレベルが高い!。

多分に中にはショパコンを狙っている人もいるでしょう。

どの人もみなかなりうまい。なにがうまいかって・・・。

まずはみんな音ミスをしない(汗)・・・いやこの世界では当たり前か・・・汗。

しかし驚きはそれだけではなく、なんといっても音楽性です。

どの人もみんな、よどみなく歌っている。

これはすごい事です。

日本人の演奏とかはちょっと聞いただけで分かってしまう。なんていうか・・・四角いと言うか、真面目すぎるというか、歌っていないというか・・・。

それがここの受講生達は初めからよく歌っている。よく流れている。

何を表現したいのかが初めからある。なんだもう出来てんじゃん!・・・って感じです。

もちろん、問題がないわけではない。うーん良く弾けているけど、まだちょっとツメが足りない,そういう感じですね。でもよく弾けている。それだけでもうびっくり!。

次に・・・誰も汚い音を出さない。

どの人もみんな大きい音を出してはいるけれども、決してそれが度を越えた汚い音を出さない。歌う事がなんなのか、そして大きい音と汚い音との違いはなんなのか?それを初めからよく知っている。

これも驚きでした。

たまたま多分、中国人の受講生の演奏があって聞いたのですが・・・やはり残念ながら・・・でした。

そういう環境で,これはかなりレベル高いぞと・・・ヤバい所に来たなと・・・そういう状態でレッスンが始まったわけです(怖)

まずは初めの教授・・・コカイン先生(笑)

今回の講習は一人だけ先生ではなく複数の先生のレッスンを受けるというめずらしい形になり,私はラッキーな事に最終的に4人、自分の生徒は2人という形になりました。

自分の生徒と私との共通の先生もあり、その先生がこの「コカイン先生」なのですが・・・(笑)

何がコカインなのかは後で説明しますが、とりあえず、この「コカイン先生」のレッスンが私の生徒「C」で始まりました。

この先生、かなりユニークな先生で「日本から来たのか?」と言う話から始まり「日本の寿司は最高だ!それに比べたらポーランドの寿司店は最低だな。」とか・・・

ホールに置いてあるピアノを指差して「こっちはカワイ、こっちスタインウェイ、(弾いてみてから)カワイも悪くない。でもやっぱりスタインウェイは最高だ!。でもなぜかこのホールでは主にカワイのピアノをこの大学では使っている。理由は・・・裏で金が動いているんだよな!」と会場の大学の生徒達に言って、大学生達がどっと笑う一幕も(汗)

おまけにレッスンが始まる前にいつも学食からコーヒーを持ってきて、いつも生徒達に「これは私にとってコカインだ!」と・・・わけの分からない事ばかり言っていた。

まったくもってひょうきんな先生だ。

休憩の時にも「コカインを飲んでくる」とばかり言っているので、私はこの先生を「コカイン先生」と呼ぶことにした。

もちろん、本名を書いても良いのだが・・・それをここに書くと、たちどころに検索でどこの夏期講習か、ばれてしまう。

さて、このコカイン先生、最初のC生徒のレッスンは・・・なんかテクニックばかり指摘されてしまい、あまり内容のないレッスンになってしまった。

ところが、2回目のレッスンの時にはどういうわけか「ブラボー、ブラボー。君うまいねえ」しか言わず、当たり障りのないレッスン内容で余り内容の濃いレッスンではなかった。

これは実はC生徒だけではなく、実は他の生徒の時にも「ブラボーブラボー」を連発したり、あるいは近現代曲などのわけの分からない曲を持ってくると「ブラボー」しか言わなくて「他に曲持ってきた?」という感じだった。

なんかいい加減な先生なんじゃないのか?(笑)と思ったのだが・・・。

ところがである。

この先生に私が曲をもっていった時だった。

私はマズルカを持って行ったのだが、またいつものごとく、コーヒーをピアノの側に置いて「これは私のコカインだ!」とまたお決まり文句を言い(笑)「何を持ってきたかね?」と聞かれたのでマズルカです、と言うと・・・突然顔が真剣な変わった。

ここからがすごかった。

私が弾いてからまたいつものごとく「君うまいねえ」とお決まりの褒め言葉を言うのだが「君は熱意を持ってこの曲を弾いている。私がこの曲のコツを教えよう」と言って・・・驚きの指導をしたのだ。

この時に教わった内容は生まれて初めての内容だった。

想像を超えた内容で、マズルカをどう弾けばいいのか、どういうルールがあるのか、どうすれば様になるのか・・・を詳細に指導してくれた。

恐ろしい事にその先生の指示通りに弾くと・・・これが信じられない位、様になった演奏になる。

全くもってマジックだった。

もっと驚いたことは、隣で先生が弾くマズルカ・・・これが信じられない演奏だったのだ。

所詮ピアノなんて強弱の世界。絶対相手が人間ならば、自分でも模倣できる・・・と思っていたはずが・・・全然模倣できない。

遠く足元に及ばない。

この人がその「コカイン先生」です。

とにかく、なにかバックボーンが全く違う自分と先生の差に、奈落の底に突き落とされ、完璧な撃沈状態!。

しかし・・・驚きはこれだけではなかった。

とんでもない衝撃のビッグサプライズがまだ待っていたのだ!

2013.7.20


6.コカイン先生のリサイタル

実はこのコカイン先生、3日後にこの大学のホールでリサイタルを行った。

曲目はショパンノクターン、マズルカ、ソナタ3番、シューマンダヴィッド同盟曲、リストカンパネラだったのだが、これがすごいコンサートだった。

ショパンソナタは残念ながら、あまり良い出来とはいえなかった。・・・というより、あんまりこういう曲が好きじゃないのか?

しかし、他の曲はもう圧巻だった。

圧巻と言ったって,すごい迫力で弾いたわけじゃない。どれもこれも魅力ある小品集ばかりだ。

しかし、その「小品」すべてが圧巻だった。

この先生のすごい所は隅々まで音楽的に歌う事だろう。

歌うっていったって、言葉にしたら簡単だが・・・いやはや・・・汗。

特に、マズルカ・・・これは現存するピアニストで多分、世界最高だと思う。

ホロビッツの演奏と比べても遜色ない。本当にすごい演奏だった。

アンコールもやはりマズルカを2曲だったか、これまたすごかった。

しかし、何がすごかったのか?どう演奏したからすごかったのか?と言われても・・・さっぱりである。

だから自分が真似しようとしても、出来るもんじゃない。

・・・・というわけで,恐らくこの先生、最も得意としている曲の中にマズルカがあるのは間違いない様で、それ故、レッスンの時にあれだけ真剣に指導したのだろうか?

マズルカは実際、余り人気のない作品だ。日本では誰も見向きもしない。

私もその演奏の難しさ故、手を出してはこなかったが、しかし、おそらくマズルカはショパンの基礎だろう。これが弾けなかったらショパンは弾けないと私は思っている。

それだけじゃない。マズルカを音楽的に弾く技はすべての曲のカンタービレに結びついている。

どちらにしても、私的には来年もし、また講習が受けられるのであれば、この先生に数多くのマズルカを持ってきたいと思った。

と同時に、一つ思ったことがあった。

今まで私はテクニック的に派手な曲を挑む事が大事なことだと思ってきたのだが、それはまあそれで大事かもしれないが・・・マズルカの様な小品を音楽的に弾く事も方がよっぽど難しいし、人を感動させる事は結局は曲の叙情性なのではないか・・・ならば、今後は無理をして難曲を弾かずとも、このような小品でいいから音楽的に弾く事を習得した方がより、いいのではないか?と思う様になった。

もちろん、音楽には天使と悪魔がある。

悪魔はいわゆる、テクニックによる物だろうけれども。

一夜明けて、コカイン先生に日本から持ってきたおみやげを渡しに会いにいった。

先生に会った時に「先生!あなたのマズルカは世界一です!」といったら「とんでもない!君のマズルカの方が素晴らしい!ブラボー!ブラボー!」とまたいつものお世辞攻め(笑)

ついでに先生からサインをもらったら・・・

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「ブラボー!あなたのショパンはすばらしい!知性も兼ね備えた演奏だ!」

とまあ・・・(笑)

まあ言われた方はそりゃいい気になるかもしれませんが・・・褒めるだけじゃあ生徒は駄目になるんです。基本、生徒を褒めちゃいけない。

そしてそれは最終日に別の悪魔が降りてきて、公開処刑を受けるはめに・・・(汗)

どちらにしてもヨーロッパには卓越した無名のピアニストがこのように、いくらでもいる。

たまたま日本に来て弾いていないだけ。

ヨーロッパ市場はビッグ、ワンダーゾ−ンなのだ。

2013.7.22


7.短パン先生とアル中先生

さて、他の講師陣ではあるが、実は講師は約8名ほどいたが、中には(私の見知ではありますが)あまりたいしたことないかな?と思う先生もいました。

しかし、中には、とんでもないくらいすごい先生もいるんです。

その中の一人、

短パン先生

実はこの人、このX国ではかなり有名です。youtubeにもいくつか印象的な演奏が・・・。

まあそれでもyoutubeではそれほど驚かなかったのですが、実際、レッスンの聴講に出向いて聞いてみると・・・これがまたすごかった。

なんていうか・・・地底からわき上がってくる音楽というか・・・。

もちろん、データ的には演奏のダイナミクスが大きい、ということなんですが・・・しかし、そういう風にデータ的な面とか、言葉で説明するとか・・・そう簡単に言えないくらい、何ともすごい演奏でした。

いったい曲の演奏のときにどういうバックグラウンド、バックボーンがあるんだ?・・・と思ってしまうことがたびたび。

特にショパンの演奏は、もうこれは圧巻。

とても日本人が真似できる物じゃない。

たとえば食べ物で言えば、それがケーキやラーメン、寿司や天丼、どんなものでも究極においしい店と、たいしたことない店との差は言葉では説明できないけれども、うまい店の味は言葉抜きに感動しますよね。

それと同じです。

さて、話に戻りますが、実はこの時期、気候的にかなり暑くなってきていて・・・しかし、レッスン室には冷房が入らない部屋もいくつかありました。

そこで、先生達はレッスン室に扇風機などを置いて、対処していたんですが、この先生は・・・自ら短パン姿でレッスンをしていたのです!

そして・・・なぜか・・・受講生もみんな短パンでした(笑)

二人揃って短パンのレッスンは・・・ちょっと日本ではお目にかかった事がない(汗)

しかもこの先生、レッスン室ではいつも短パンにサンダルなのですが、これが休憩時間に学食に出向く時は・・・なぜかスラックス姿に革靴を履いている(笑)

いかんせん、学食は生徒もいればお偉方の教授もいっぱいいるので・・・。

あれ?短パン先生、今日はきちんとした格好だな・・・そう思って後でレッスン室を覗いてみると・・・あ!やっぱり短パンにはき変えてやがる!。

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ご覧の通り、短パンにサンダル。多分奥の控え室にスラックスと革靴が(笑)

アル中先生

さて、この先生も上記の短パン先生と同じく、ショパンの演奏はすごかったです!。

やっぱり、なにかバックグラウンド、バックボーンが全く違う。

何度聞いても地底からわき上がってくる演奏(汗)

同じ言葉でしか説明していませんが、そういう風にしか説明できません(汗)

とにかく圧巻です。

よく、たとえばロシア物を勉強したかったらロシアに、フランス物を勉強したかったらフランスへ、とは言いますが、近年は余りそういう事は関係なしに、良い先生に就けば良い、お国は関係ない、と言う話を聞きます。

確かに「コカイン先生」は実はアメリカ人です。

しかし、そういう例外はありますが、やはりそのお国柄はどうしても省けないものがあります。

そうでないと、この二人の演奏を説明できない。

そして、この「アル中先生」は後ほど私がレッスンを受けたのですが、この時に、このあだ名が思いついたのでした。

詳細はまた後ほど・・・(笑)


8.さて、ここでこの大学の練習室をご紹介しましょう。

講座を受ける人には一日3時間の練習時間が割り当てられていましたが、練習室は大学の練習室を借りる事になっていました。

練習室には様々なピアノが入っており、しかもそれぞれみんなコンディションが違っていました。

ピアノに非常に興味がある私にとってこれはとても興味ある事でしたが・・・数日経たないうちに、興味どころか、もう「勘弁してくれ〜!」という状態になりました。

つまり・・・大学の練習室のピアノのコンディションはどれもこれも最悪だったのです。

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練習室に最も数多く置いてあったのが、この「カリシア」

X国製ピアノですが・・・これがまた最悪!

程度は・・・まあヤマハの整備を怠ったアップライトピアノと同じです(汗)こんなんで練習なんかできるかっ!!!!

アウグスツ・フォルスターというドイツ製の珍しいピアノですが・・・いかんせん整備が・・・(汗)

これも最悪(汗)

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オオ!スタインウェイ!!・・・なのですが・・・(汗)

整備不良でこれもまた・・・最悪!!

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カワイピアノ。酷いピアノの中ではまずまずのレベルでした。

恐らく日本製というのは過酷な条件の中でも、なんとかコンディションを保つことができる性能なのではないかと。

ここにきて改めて日本製の信頼性に痛く感心です。

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オオ!!ビンテージスタインウェイ!!!

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製造年1915年!。オオ!まさしくラフマニノフが生きていた時代の古き良きビンテージスタインウェイ!!

しかし・・・程度は・・・やはり最悪(汗)

きちんと整備すれば素晴らしいのだろうに・・・もったいない!

そして、その中でもピカイチレベルの文句なしのピアノは・・・。

なんと、ヤマハでした(笑)

ここに置いてあるピアノはC5、C3X。

中身はもう文句なしです。両方ともよく整備してあって、極上でした。

実際、この部屋は常に予約でいっぱいで、この部屋を取るには早朝か夜7時以降でないと取れない状態でした。

とにかくヤマハ、カワイ以外のピアノはどう弾いても、音が女性の「ギャー!!」という叫び声の様な音しか出ないのです。

何を弾いても「ギャー!!」

ショパンバラード4番の出だしも初めから「ギャー!!ギャー!!ギャー!!」

ノクターン2番も「ギャーギャー!!」

ソフトペダルを使うと多少「キャー!!」

まったくやってらんない。

2013.7.27


9.衝撃のジュース?

さて、今回の夏期講習ですが、実は別の面でものすごい「衝撃事実」がありました。

いったいなんなのか???

実は学校の練習室がある棟の地下には簡単な喫茶室があります。

そこには自販機の飲み物があるのです。

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値段は意外と安く、ここでみんなジュースやコーヒーを飲むわけです。

ただ、ここにはあまり生徒は来ません。

生徒のほとんどは学食で飲み食いをするか、ほかのスーパーで買っているようでした。

私はこの自販機の中のあるジュースを買って飲みました。

2.2と書いてあるので日本円で約60円。たぶんオレンジジュースだと思います。

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おお!安いじゃん!と思って買って練習室に持ち込んでグビグビ。

結構おいしい!。そう思って飲みながら練習をしたわけです。

しかし・・・どうも練習のし過ぎか分からないけれども、どうも今日は身体の調子が悪い。何故か気持ち悪い。

こちらに来て、いきなり毎日3時間練習を必死にやったので多分身体がつかれているんだろう、と思って(いやでも身体が疲れて抵抗力が減っていたのも理由の一つでしょうが)我慢して練習を続けましたが、どうも吐き気が増してくる。

うーん、今日はもう練習は出来ない。しかたない、とりあえずホテルに戻って少し寝てからまた練習をしに戻ろう。

そう思って早めにホテルに戻ったわけです。

ベッドに入って寝転んだのですが、どうも具合はよくならない。そのうち・・・我慢できない吐き気が・・・汗。

とうとうトイレで吐いてしまいました。吐いてから少しはよくなったものの、まだ具合は悪い。

おまけに・・・今度は信じられない様な腹痛が・・・!。

思わずトイレに入りましたが、これがまた・・・滝の様なお通じ(笑)

ほとんど10分置きにトイレで吐くか便の繰り返し。

もうフラフラになりながらベッドで寝ました。

あ”ーひょっとして,あのジュース???。

もしかすると、あまり生徒達が買っていないから、古いジュースだったのか???

しかし時既に遅し・・・。

とにかくこの日は死にそうな吐き気と腹痛。。。

仕方ない、今日はホテルで寝るしかない。。。

多分午前中に寝てそのまま・・・夜まで寝ましたがいっこうに具合はよくなる気配なし。

「もうこれは病院に行くべきか(汗)・・・」と焦りました。

とりあえず今日はホテルで寝て、明日具合をみてから考えよう、となったのですが・・・翌日になってやや吐き気は収まったものの、あいかわらず腹痛と滝の様な便はかわらず。

朝ホテルの食事をとろうと思ったのですが、全く食欲なし。食欲の出そうなフルーツを食べたのですが・・・これがまた水分類を取ると10分後に・・・滝の様なお通じ(汗)

これ以降、ずっとこの調子でした。つまり・・・何も食べれず、水分を取ると10分後に滝(笑)

これ、何日間続いたと思いますか?・・・7日間ですよ!7日間!!!

つまり・・・記憶が正しければ・・・1回目のレッスン以降は全部下痢状態(笑)

当時、日中はかなり暑かったのでペットボトルで水分を取っていたのですが、これがほんの少しでも取ると・・・10分後に(笑)

さすがにレッスン中に催してはまずいので(汗)レッスンがある日は朝から水分はカットです!。

そうでなくてもとにかく何も食べられない。食欲が湧かない。

最初多分体重は63kgぐらいあったと思いますが、7日後にはズボンのゆるみ具合から多分高校時代マイナス2kgの56kgまで減っていたのでは?と思います。

1日約1kgの減量!。

これは究極のダイエットです(笑)

まあそれでも初めの頃は皮下脂肪を消費していたので、まあなんとか体力はあった方かもしれませんが、もう7日後には・・・(汗)

とにかく最後の当たりは脱水状態でフラフラでした。

毎日レッスンまでは水分カットで(もちろん食事なし)レッスンが終わったらすぐにペットボトルを飲み干して、そして・・・10分後にトイレへ直行で滝の連続(笑)。

しかし・・・悲劇はこれだけじゃありませんでした(汗)

実は・・・何度もトイレに行ったおかげで・・・日本でもたまに症状が出てくる痔が強烈に悪化して(汗)

一応日本から痔の薬も念のために持ってきてはいましたが、あっという間に無くなってしまいました。

もうピアノの椅子には座れないし・・・かといってレッスンで座らないわけにはいかないし・・・(汗)

特に痔の薬が無くなってしまったのは困ってしまい、このままではヤバい!!という位、悪化してしまって、歩くのも億劫に(汗)

しかし、病院に行っている暇はありません。とにかく薬局に行って痔の薬を買ってこよう・・・と思ったものの・・・困った事に、こちらX国はどこ行っても英語が話せる人がいないんです!!。

駅の職員ですら話せないんですよ!!。

しかたない。もうここは恥を忍んで・・・仕方ないんで多少X語が話せる「C」生徒に事情を話して、痔の薬を買ってくれるよう、頼みました。

私も同伴していったのですが、実は「C」生徒も充分X語は話せません。

そこでこの「C」生徒、店の薬剤師になんて聞いたと思いますか?

私の方を指差して初級X語会話みたいに

・・・「彼は痔を持っています」・・・

とたんに・・・薬剤師がゲラゲラ私の方を見て笑い出しました(汗)

こういう事にこちらの国の人は遠慮ないんです(汗)

まあしかし、その後薬剤師は丁寧に薬を持ってきてくれて、使い方をゼスチャーで説明をしてくれて・・・。

はあー・・・。

とにかく、今回の夏期講習は正に・・・「衝撃」でした。。。

しかし・・・実は衝撃事件はこれだけはありませんでした。

もうとにかく、今回の夏期講習は文字通り、衝撃の連続・・・。

何があったと思います???

それは・・・またの時にお話しいたします。


10.マズルカ。。。。

さて、アル中の先生についてですが、この先生のレッスンにはいろいろと自分が考えさせられてしまうことがありました。

まず、「なんでそんなに君は速く弾きたがるのか?」と言われてしまいました。

かつ、速く弾くということは、曲の雰囲気を殺しておおざっぱでいい加減な演奏になりがちです。

その点を改めて指摘されてしまいました。

確かにその通りです。

自分では分かっていたつもりが、また言われてしまったという感じでした。

ただまあ・・・ここに来て改めて「曲というのはゆっくり弾いてでも、内容を表現しなければならない」ということに日本ではどうしてもする気になれないのです。

ここが面白いところで、日本では曲をゆっくり弾くと「あいつはテクニックがない」と言う風に言われてしまう。

なのでゆっくり弾く事は、恥ずかしい事だ、という風潮が日本にはあると思います。

しかし、こちらでは「表現がないことは恥ずべき事だ」という風潮なわけです。

もっとも、外国では恥ずべき、とか、恥ずかしい、と考える習慣はないのかもしれません。

他人が何を考えようが自分は自分。相手や他人は関係ない。あくまでもマイペースです。

そういう発想が海外にはある。

結局は自分がどうしたいのか?どう弾きたいのか?が重要になってくるわけです。

と同時に、「テクニックがないんだったら簡単な曲を弾けば良いじゃないか。」という事も言っていました。

確かに、挑戦する事は必要ではあるだろうけれども、その辺りが結構日本と違うなあ、と思ってしまいました。

もちろん、テクニックの研究も大事です。しかし、テクニック至上主義になってしまうと、見失ってしまう事も多い。

と同時に、やはり自分は表現においては充分考えていたようで、まだまだ未完な部分が多かったなと反省してしまいました。

充分に表現しなくてはいけないという点では、私の場合はとにかくスピードを下げないと音が聴けないので、とりあえず今後は反省しながら、スピードも考慮して弾かなければなあ、と反省しました。

一通り弾くという事と、相手を納得させる演奏とは全くレベルが違う。

この事を痛感したレッスンでした。

・・・さて、この先生の名前ですが(笑)

この先生も他の先生と同じく、気楽にやっている感じで、前のレッスンから次のレッスンに移るときに「ちょっと煙草を吸ってくる」と言って毎回10分程度、外で喫煙タイムです(笑)

しかし・・・ここがしっかりしている所で、私がその休憩時間の時にマズルカを練習していて、弾き終わった頃に教室に戻ってくるわけです。

つまり、煙草を吸いながら、しっかり生徒の演奏を聴いている。

戻ってくるなり私に「君、ショパンはどういう気持ちでマズルカを書いたと思う?」

私「え?あ・・・いや・・・そのぅ・・・わっわかりません・汗」

もちろん簡単に言えますよ。「祖国を思って書いたと思います」って。

でもそんなに単純じゃない。まだまだ私は勉強不足。

マズルカの「マ」もわかっちゃいない。

さて・・・このアル中先生のレッスンが始まりましたが,私のそばに寄ってくると何やら特殊な匂いが・・・。

そう、二日酔いの匂いです(笑)

そういえばこの先生、昨日も何となく、ふらつきながら怠そうにレッスンやっていたなと。

ひょっとしてこの先生、いつも二日酔いか?(笑)

真相は分かりません。しかし、夜は浴びるほど酒を飲んでいるのは事実のようでした(笑)

ちなみに、このアル中先生と短パン先生は何となく演奏スタイルは似ています。

どちらも豪快という点ではかなり似通っていると思います。

ただ、豪快だけではない、何がしかの湧き出てくる特有の感情も二人とも似通っていました。

あの演奏、なんて言ったら良いのか・・・とても真似できるもんじゃない。

ショパンの気持ちがわかっているというか、なんというか・・・。

ちなみに二人ともX国民です。

おまけに二人とも変に気が合うようで、よく二人でいました。

私が3階の練習室でリストの「ため息」を練習していた時にたまたま二人が揃って外を歩いていたようで、窓から漏れてくる私の演奏の冒頭メロディーを二人でカラオケ風に歌いながら通っていたそうです(笑)

さて、残る先生は本命、露助(ろすけ)先生ですが、その衝撃のレッスンの前にもう一つ、衝撃の事件を次に述べたいと思います

2013.,8.3


11.〜ホテルでYAKUZAと化した夜〜

X国の女性は少々気が強い。

そもそも日本の女性自体が他国と比べると物腰が柔らかいだけなのだと思うのだが、まあそのあたりは他国に行くとよくわかる。

おまけにX国は元々、旧共産圏国だ。

資本主義国と違って、社会主義国家は平等精神があるので女性の地位が認められている。故に女性は気が強い人が結構いるらしい。

実際今回も空いている練習室があったので、正式に予約して借りにいったら、既に他の女性が勝手に利用していたので「あのう・・・すみません、この部屋、借りているんですけど・・・」と言ったが「ここはあたしが使ってるの!」と言われてしまい、しかたなく管理人を呼んでどうにかしてもらおうとしたのだが、やはりどかない(汗)

まあですね・・・そのピアノを練習していた姉ちゃん、超!、超!!、超!!!美人だったので(笑)そのまま私の方が引き下がったのですが・・・。

しかし、今回とある別件では引き下がりませんでした。

実は今回泊まったホテルですが、初日に来て,(夜になると気がついたのですが)、昼間は暑いのですが夜になると結構寒い。そこで暖房をつけたのですが,一向に効かない。

翌日の朝、フロントの男性に言ったところ、「部屋を交換できるので朝食後にまたフロントに言いに来てくれ」というので、朝食後にフロントに寄ったところ、別の金髪の中年女性がいて、なぜか「部屋は交換できません!」と言われてしまった。

「いやしかし、さっき男性のフロントマンはOKだと・・・」と言ったのですが、やはり出来ないと言われてしまい、「あとでエアコンの調子を見て修理しておく」と言ったので,どうだろうかなあ、とは思ったのですが一応まかせる事に。

夕方、学校から帰ってきて、調子を見たのですが、やはりエアコンは効かないようでした。

しかたなく、またフロントに出向いて苦情を言ったところ、ようやく部屋を交換できることになり、別の部屋に移ったのですが、これがまたどういうわけか、やはりエアコンが効かない。

困ったもんだな・・・と思ったのですが、翌日学校へ行き、昼過ぎにホテルに戻ったところ、いつもの部屋の掃除をしているようで・・・実はしていなかったんです。

掃除機はかけている様なのですが、まずベッドのシーツを交換していない。

そして、トイレットペーパーの予備の補充をしていない。

なんだこりゃ困ったもんだな・・・と思ったのですが、実はこの日は下痢をした当日ということもあり、とりあえずベッドで寝ていました。

夜になって体力が多少は戻り、シャワーでも浴びるかと思ってシャワールームでお湯を流すと、排水溝がすぐ詰まります。おまけに備え付けのシャンプーが空。

加えて部屋のカード式の鍵の調子が悪く、途中で機能しなくなってしまった。

全くこのホテル、困ったもんだなあ。はずれじゃん。・・・と思い、しかたなく、具合が悪い身体でフロントに行き、トイレットペーパーとシャンプーがないと言いました。

加えて、部屋のカードの交換をしてもらいましたが、この時も同じく金髪の中年女性だったのですが、「シャンプーはきちんと毎日補充してあるはず。きちんと確認してくれ!」と言って取り合ってくれない。

トイレットペーパーはこの時もらいましたが(だいたい、きちんと補充しとけって!)、シャンプーはひょっとすると自分の確認ミスかも?と思って部屋に戻り、確認しましたがやはり補充されていない。

やや、苛立ちながらも、もう一度フロントに行き中年女性に「シャンプー入っていないじゃないですか!」と言ったが「すぐにかかりの者を部屋によこすから待っててくれ」と言います。

「今すぐ補充して欲しい!」というと「わかった」というので部屋に戻ってベッドで寝ていましたが、1時間経っても係の者が来ない。

・・・なんなんだこのホテル、わけわからん。まだここに俺は7泊もしなくちゃいけないんだぞ・・・。

かなり今回は怒ってフロントに出向き「どうなっているんですか!」といったところ、この中年ババー「私のせいじゃない!その仕事は私の仕事じゃない!文句があるんだったら掃除の係の者に苦情を言ってくれ!」といってわざわざ掃除の係の男性を呼び「こいつがいけないんだ」といって責任逃れ。

何言ってるんだこのババー?係の人をすぐよこすっていったのはお前じゃないか?だいたい、シャンプーは補充してあるはずと言ったのもおまえだろうが・・・。

私「ここのホテルはどうなっているんだ?トイレットペーパーは補充していない、エアコンは壊れている、排水溝は詰まっている、シャンプーはない、シーツは取り替えていない、ルームキーカードは壊れる、非常に困る!」

といったところ

中年ババー「はっ?だからなんなんですか?」

・・・ここで私、完全に切れました・・・

・・・と、同時に、ある作戦を瞬時に頭の中で冷静に計算したわけです。多分,秒数的に0.5秒でしょう・・・

0.5秒後に

私「俺はこのホテルを明日チェックアウトしたい!。明日以降のお金を返金して欲しい!」

中年ババー「それは出来ませんのよぉ。オホホ・・・なんでしたら他のお部屋にまた変えましょうか?」

そう、日本だったらこれだけの問題があればキャンセルはできる事はあるかもしれないが、ここは外国。こういう事はかなり不可能と思った方が良い。

もちろん、このババーがこう言う事ぐらいは0.5秒間の間に想定内で予想した事だ。

そう、次なる作戦である・・・。

ここで私は至上最強の強硬手段に出たのだった。

そう、ここX国で私は、

THE,YAKUZA!

に変身したのだ・・・

続きは後ほど・・・

2013.8.10


12.〜ホテルでYAKUZAと化した夜〜part2

・・・この野郎・・・

まあしかたない。確かに事前に長期滞在という事で宿泊費が安くなる事を条件に事前予約をしたホテルだ。切り上げで滞在を短くするのは契約違反なので、そういわれても仕方ないかもしれない。しかし、ホテルのサービスがこれじゃあ、サービス不備だろう。こちらの都合でキャンセルするわけじゃあるまいし・・・。こちらに落ち度はない・・・。

そう考える事、0.5秒(笑)。

次なる行動である。

私「(でかい日本語で)貴様ふざけんな!この野郎!」

・・・と言いながら、フロントのデスクを両手で思いっきり叩く「ドカン!」

おばさん、ややおっかない日本語とデスクの叩く音にたじろぐ。

そのあとで「(英語で)部屋を変えるだと?結構だよ!」

おばさんも負けてはいない。

ババー「では他のアパートメントなどのホテルはどうですか?こちらがご用意いたしますよ。ホホホ」何故か向こうは笑顔で返事をする。

私 (かなり怒った顔とかなり大きい声で怒鳴りながらさらにもう一度デスクをおもっきりドカン!と叩きながら、もう一度日本語で)

「お前舐めとんのかこの野郎!ふざけんのもいい加減にしろ!このクソババァー!!お前今度会ったらボッコボコにしてやるぞ、この野郎!」

ほとんどヤクザと変わらない脅し口調。

・・・と、ここまで騒ぐと、さすがに奥にあるレストランの客達が,何だなんだ?とびっくりして出てきた。

私はここぞ!とばかりにさらに続けた。

私(英語で)「ホテルに泊まるやいなや、エアコンは壊れている、部屋を変えても同じく壊れている、それだけでなく、シーツは取り替えちゃいない、トイレットペーパーは補充していない、排水溝は詰まっている、シャンプーはないし、お前は嘘をつくし、自分の責任を部下になすりつける。このホテルは酷いホテルだ!誰がこんな酷いホテルに泊まるか!日本だったらこんなホテルとっくに倒産だ!ついでにお前は即刻首になっているぞ!とっと金を返せ!」

ババー(かなり怒りながら)「契約は日本の代理店を通している。勝手に金は返せない!」

私(やはりもう一度デスクをドカン!と叩きながら「今すぐ上司か支配人をここに呼べ!」

ババー「支配人はもう帰宅していない!」

私「今すぐ支配人に電話しろ!」といってもう一度デスクを思いっきりドカンと叩く。

他の見物人以外に、ちょうどチェックインしたがっている女性客がホテルのフロントに立ち尽していた。正直顔が引きつっていたと思う(笑)

私はもう一度上記のホテルの苦情を大きい声で女性客に聞こえる様に再度英語で言いまくった。

さすがにフロントのおばさんもまずいと思ったのか、

おばさん「(やや焦った顔で)もっと小さい声で話してくれませんか?」

私(全くもって大きい声で)「小さい声で話して欲しかったら、とっとと金を返せ!早く支配人に電話しろ!」

と、やはり同じくデスクを思いっきりドカン!と叩く。

・・・チェックインしたがっている女性がかなりビビった顔で私を見ている(笑)

ようやくおばさん、支配人に電話をかける。電話ではX語で話しているので

私「英語で話せ、英語で!俺に話の内容が何なのか、わかんねえだろうが!」と日本語で叫んだあとで英語で話す。

・・・そう、これは感情的に私が応対している様に見えますが、実はかなり計算された行動です。

大概、外国のホテルではこの程度の苦情でキャンセル扱いにはならないでしょう。それが海外です。

しかし、回りに迷惑をかける客がいる場合は別です。あきらかに営業妨害の客がいて、加えてホテルにとって不利な発言をしている。そんな客があと7泊も残っているのでは、ホテルとしてもたまったもんじゃない。

あとは、従業員を脅すという点では怒った日本語はある程度効果はあると思います。

日本語はどちらかというと、はっきりした発音で、これが怒った口調だとかなり外国人には怖い印象を与えるらしい。

とにかく、ホテルがいやがる客になれば良いわけです(笑)

もちろん、度が過ぎれば警察に連行です(笑)なので何も壊さず、実力行使には出ず、侮辱や脅迫になる言葉は発せず・・・。

ようやくどうやら支配人に事の事情を伝えたらしい。電話を切ったあとで、明日の朝7時に来るからその時にもう一度支配人に話し合いをして欲しい。と言ってきた。

私「OK。明日の朝7時だな!!」と言って、もう一度、面倒な客という印象を決定的に受け付けるために、もう一度デスクを思いっきりドカン!と叩いて部屋に帰る。

・・・まあこんなもんで良いでしょう。とりあえず今夜は引き上げて明日朝です。

さて、一夜明けて7時にフロントに行くと・・・昨日のムカつく様なおばさんと打って変わって、明らかにインテリ風の女性支配人がやって来ました。

支配人「奥の部屋でお話しをしませんか?」

私「いや結構!ここで充分だ!」

そう、チェックアウトの多い時間帯にひと騒動を起こす方がよっぽど効果がある。私は譲るわけにはいかない。

・・・と・・・意外とあっさり向こうはキャンセルに同意しました。

マジでよかったです(汗)何たってただでさえ具合が悪い時だっていうのに・・・(汗)

とりあえず荷物をまとめて、そそくさホテルを出て・・・次なるホテルはアメリカ資本のホテル「ノボテル」です。

さすがにこれぐらいのレベルのホテルだと、サービスは超完璧でしたよ!。

どちらにしても、ホテルっていうのは安いからといってチェーン店以外に泊まると、ろくでもない目に遭うという良い体験をしましたよ。

全く今回の夏期講習はいろいろと衝撃事件が多い(汗)

しかし・・・衝撃事件はこれだけではありませんでした。

次回は・・・いよいよ、ろすけ先生の衝撃レッスンです(怖

2013.8.15


13.露すけ先生

さて、ろすけ先生のレッスン内容だが、まず1回目の時はリストのソナタを持っていった。

正直、曲は仕上がっていたとはいえなかったが、それでも曲の中のカンタービレな歌う部分にはそれなりに自信があった。・・・というより、内心「どうだ!まいったか!ろすけ野郎!」という気合いで挑んでいった。(いや実際は女性なので女郎というのだろうか???)

それだけ、叙情性の部分には自信があったわけなのだ・・・のはずだったんですが(汗)・・・。

途中で止められて、初めから弾く様にいわれて、冒頭の部分を弾いて・・・。

そこでろすけ先生、「いやそうではなく」と言って隣で弾き始める・・・。

と、これが・・・「えっ!・・・汗」

参りました。

自分の演奏とは雲泥の差・・・。

それ以外にも自分にとってはかなり自信があった部分はことごとく、すべて、隣で先生が弾くとこれがまた雲泥の差・・・。

分析的には単純にはダイナミクスの差でしょう。そう、いかに小さい音を活用するか。

いやわかっているんですよ!わかってますって!・・・分かっちゃいるが・・・汗。

あまりにも自分の演奏との差に唖然・・・汗。

今までの自分の自信がガラガラと音を立てて(汗)

というより・・・わが誇る村田ピアノ音楽院戦艦「村田」がロシアの軍艦の魚雷を1発受けただけで80度傾き、もう沈没寸前状態。

とにかく、このろすけ先生の音の作り方には脱帽です。

この先生の他の生徒の時のレッスンをけっこう聴いたのですが、とにかく、どんな部分でも音の質の高さに脱帽です。

方向性としては私と同じだったんですが、その質の高さには参りました。

これ以降、私は自分の演奏に関しては、簡単に満足せずに「まだ質は高くできるはず、まだ音は汚いぞ!もっと再確認しろ!」と、思わずにはいられない感覚になりました。

そう、今までの自分の演奏はまだまだ質が低い。まだまだ改良の余地がかなりある。

今まで自分が完全に自惚れていたと、ハッと気がつかされました。

日本の井戸の中のなんとかです。

いやしかし、衝撃はこれだけじゃありませんでした。

2回目のレッスンの時です。

2回目の時にはリストのため息を持っていきましたが、いかんせん、曲はきちんと仕上がっていない。あちこちミスやほころびだらけでした。

まあもっとも、ちょうど下痢のせいでかなり体力消耗が激しく、加えて朝からの練習の疲れで相当疲労困憊であったこともありましたが、とにかく酷い演奏をしてしまったんです。

これにはろすけ先生、・・・結構怒りました。

いやマジでヤバかったです(汗)

「どんなに調子が悪かろうとも、ミスをしないテクニックを持ちなさい!あなた怠け過ぎ!もう一度テクニックを鍛え直しなさい!」

いやまずいですよ。何たってここに来る生徒はみんな全員ノーミス演奏です。その中で私の様なニセものが入るのが間違いだったとは思いますが・・・汗。

とにかく戦艦「村田」は2発目の魚雷をロシア戦艦から受けて、とうとう撃沈!。

実はこの、ろすけ先生のレッスンがこの夏期講習の最後のレッスンだったのですが、この日は大きい水柱を立ててレッスン室でブクブク沈んでいきました(笑)

しかし、翌日先生に偶然ばったり会うと昨日の事は忘れてしまったんだかなんだか知りませんが「ハロ〜!今日帰るの?」とまあ・・・(笑)

先生にはきちんとテクニックを見直して来年また来ますので、またみて下さい!と言うと「じゃ、また来年会いましょうね〜!」とまた脳天気なお返事。

しかし、私にとってはいろいろと課題多きものを抱えてしまいました。

しかし、今回の夏期講習は曲の準備という点では全くもって準備不足でしたが、収穫は多かったです。

最も私自身が知りたかった点、それは・・・私が長年疑問に抱いていたテクニックや音楽の方向性という点では本場の現地で確認した結果、間違ってはいなかったという事だと思います。

もちろん、各講師については多少の違いはあるにせよ、日本人の指導内容とはかなり違ったものだった事は間違いないようです。

やっぱり日本では感情表現がいまいちというか・・・。

しかし、私はこれ以上日本についての批判は避けたいと思います。なぜなら、実際ピアノを弾く事は本当に難しい事です。

批判する側はいくらでも言えます。しかし、言ってみれば批判する人間はおおよそピアノが弾けない人なんです。

もちろん、批評家、クラシックマニアだったらそれで良いと思います。

しかし、私は弾けない批評家にはなりたくはないし、現役引退のスポーツ選手がテレビで選手を批判、という人間にはなりたくない。

私はまだ現役で弾きたい人間なんです。

だったら、批判される側で良いから、現場で弾く側に回りたい。

それともう一つ・・・。

・・・あの時やっていれば・・・と考えるんだったらいまやれ!・・・

ですね。ガタガタ言ってないで今やれば良いんです。確かに歳食ってしまいましたが、あとで後悔するよりましでしょう。

人生、いつまでも勉強です。

そう考えながら、ワルシャワに戻り、飛行機に乗り、無事、帰路に着いた・・・はずでし・・・たが・・・ななんと!!

BUT!!

日本に帰れなかった!衝撃の夏期講習の旅・・・

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あまりの演奏の酷さに思わず先生、上を見上げてため息数回・・・まさにリスト「ため息」・・・

オーマイガー!!

2013.8.25


14.x首都から帰れなかった

さて、帰る飛行機は同じく、エミレーツ航空です。

久々にX首都に戻り、空港へ向かいました。

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夕方2時過ぎの飛行機で予定通り飛行機に乗りこみ、出発を待ちました。

しかし・・・

予定の離陸時間の2:30分を過ぎても動きません。まあそんなこともあるだろう、と今回のレッスンの反省をしたり、居眠りをしたりと待っていましたが、気がついてみると既に3時を回っていました。

変だなあ・・・と回りの客も思い始めたのですが、3:30頃になってようやく機長から放送が入りました。

「第一エンジンの出力が思った様にパワーが出ない。修理をして2時間後に再度飛ぶので一旦空港に戻ります」

やれやれ、大丈夫なのか・・・という感じで一旦飛行機を降りて空港に戻りました。

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一旦タラップを降りて移動バスに乗り込む。

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続々と降りてくる乗客

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これがその問題のエンジン。確かに乗っている間中、エンジンを何故かずっと吹かしていました。

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一旦空港に戻り、さあこれから、長期戦???

まあでも2時間後には飛べるだろう・・・。

と思いきや、2時間経つと「あと1時間後に返事します」

1時間経つと「さらに1時間後に返事をいたします」と・・・・

何となく以前の悪い予感が・・・(汗)

途中、サブウェイのサンドイッチの軽食が乗客に配られ、いやー長期戦かよ。。。という感じに。

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しかたねえなあ。ここはひとつコーヒーにケーキでも食べながら待つとするか・・・と思いきや、何たってここは空港内の空港料金。コーヒー1杯だけでも700円するのだ。

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いやもーここはさあ、アエロフロートのモスクワ経由で良いからさ、日本に帰してよ!もう(汗)

このままだと、X首都にもう一泊ですかい(汗)という感じになってきたが、ようやく5時間後に(!)飛行機が正式に飛ぶことになりました!。

といっても・・・ちょっと待ってくれよ(汗)日本に帰る飛行機はこの調子だと乗り継ぎが間に合わないじゃないかよ・・・(汗)勘弁してくれよ・・・翌日から仕事だっていうのに、間に合わないじゃねーか(汗)

機内の乗務員に聞いてみたところ、「成田ではなく、羽田行きの飛行機が間に合えばなんとか同日に着くかもしれない」という話だった。

ただ、とりあえず経由地のドバイに着いてから事務所で聞いて欲しいという話だった。

まじかよ・・・。

だいたいレッスンは既に2週間も休んでいる。さらにこれ以上休むっていうのはまずいっしょ(汗)

なんとか期日に日本に着けないものか・・・という不安をよそにドバイに向かいました。

ドバイに5時間後着き、さっそく事務員に聞いてみたが

「今日の成田行きフライトは既に離陸して間に合いません」

「あのー(汗)羽田行きの飛行機は今日は乗れないんですか?」

「空いてません。明日の飛行機にして下さい」

・・・まじかよ・・・。

こればっかりは・・・ホテルと違ってヤクザになっても無理なのだ。

それは前回の時に経験したのでよく分かっている。

航空会社のほとんどはIATAという航空協会に入っている。

これ、調べれば分かるのだがこういう事態の時には、飛行機会社は堂々と翌日に客を回しても良いと言う権利を有しているのだ。

もちろん、客は航空会社がホテルを用意する事は義務づけられているのだが、いやしかしなあ・・・明日はもう仕事なんだよなあ・・・(泣)

他に、同じ様な理由でサンフランシスコ行きの飛行機の件で猛抗議しているアメリカ人がいたが、事態はどうやら変わらぬようで、諦めた様子だった。

・・・しかたない、諦めて明日の生徒全員に連絡するとするか・・・。

生徒には、メールや国際電話等でなんとか理解してもらって、またの時に振り替えてもらうことにし、とりあえずドバイで1泊して翌日の飛行機で帰る事に決定した。

ちなみに翌日の飛行機はこちらの時間で夜12時離陸だ。つまり丸一日、ドバイにいることになる。

一応ホテルはあてがわれているので、部屋でゴロゴロしていても良いのだが・・・そりゃ旅行好きの私が部屋でゴロゴロしているわけがない(笑)

ここはもう一日延びてしまったので、気分を切り替えてドバイ観光!ときめたのだった。

まずは徒歩でドバイの町を歩いてみるか・・・と朝からホテルを出たのは良いが・・・。

これがまた想像を絶することに、ここ、サウジアラビア国は砂漠のど真ん中。日中の気温は40度まで上がるのだ。

とにかく暑い。どれぐらいかと言うと、そのままサウナに入ったと思えば良い。

しかも、裸ではない。ジーパンにTシャツ姿だ。

当然、ものの15分も歩けば、シャツはびしょびしょ、喉はカラカラ。まったくもって、これが砂漠の街なのか!と思い知らされた。

とても歩いて観光・・・というわけにはいかない。

ちなみに500mlのミネラルウォーターを持参したのだが、一気に飲み干してしまった。

背負っていたかばんの金具を触ると・・・熱い・・・(汗)

路面の舗装に手を置くと・・・うーん、卵焼きが出来まっせこりゃ(笑)

これは完全に生命の危険を感じる(笑)

ダメだ、こりゃ電車バスで移動しないと・・・というわけで一旦ホテルに戻り、フロントの人にドバイの地図と交通手段を聞いて、再度街に繰り出した。

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ドバイのホテルは広い二人部屋でいたって居心地の良いホテルだったが・・・私の開拓スピリッツ精神はごろ寝を許さないのだ(笑)

15.ドバイの夜


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さすがオイルマネーに湧く国、サウジ。ホテル周辺の車はもうほとんど高級車ばかりです。

しかも、どう考えても新車としか思えないものばかり。

昔、中東アジアの出稼ぎ関係者が日本に来て「日本は新車ばかり走っている」と言っていたそうですが、今や逆の現象が起きていますな。

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写真を見ただけでは分からないとは思いますが、あまりに暑くて誰も歩くものはいない(笑)

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これは歩道橋なのですが、ななんと!冷房完備!(笑)

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これは電車のホームです。地下鉄ではありません。しかし・・・やはり冷房完備!(笑)めっちゃ涼しい!

さて、ドバイの観光地図をもらって検討した所、いろいろ見るものはありましたが、やはり世界一のビル、ブルジュ、ハリファを見に行くことにしました。

いやいや驚きましたが、ドバイは今やオイルマネーを元に様々なビルが建設ラッシュで随分栄えているんだなと気がつきました。

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これがブルジュ、ハリファ。確かに極めて高く、そしてかっこいい。

このビルには展望台があるのですが(予約制)、残念ながら、この日のチケットは既に夜以外は売り切れで、夜9時以降しかチケットがないという話。飛行機は12時発で10時には空港にチェックインなので、ちょっと間に合わないなあ(汗)

ドバイで驚いたことは、街中で英語が比較的通じるという事です。

実はドバイの自国民というのはなんでも人口の20%程度で、残りは外国からの出稼ぎ労働者らしい。そのために彼らの共通語という事で英語はこの国では第2外国語らしく、電車の中でも実は半分以上が英語をしゃべっているという感じでした。

駅に行っても店に入ってもどこでも英語が通じてほっと一安心です(笑)

さて、今回予想外にドバイで足止めを食らいましたが、まあ確かに翌日仕事があるという点では大いに困り,多少はエミレーツを恨みましたが、逆に、ドバイでちょっとした観光に3度の食事付きホテルがついてきたというのは、ある意味感謝した方が良いのかもしれません。

ただまあ・・・ドバイはもう良いかな?と思いました。

もっとも近代的なビルではなく、モスクなどに観光に行ければよかったのかもしれませんが、いかんせん時間もないし、はたして日本人ごときがそういう所に行っても大丈夫なのか?という予備知識もなかったのでなんですが・・・。

しかし、次回旅行日程を組む時はプラス一日の余裕をもたないと今回の様にえらい目に遭うということを痛感しました。

アエロフロートやアリタリアなどの遅延が珍しくない航空は別として、優秀な部類のエミレーツ航空でさえも遅延があるというのは、やはりどこの航空会社でもある話なんだなと思いました。

さて、次回は今回のまとめでいろいろ感じた事、これからの自分にとっての宿題、また学校の他の写真や、そして・・・帰国後に気がついた、最後の・・・衝撃のX都市夏期講習、最後で最大の!!衝撃事実をお知らせです!

2013.9.8

16.反省会

さて、今回の講座での最大の反省点は「簡単に自分の演奏に満足するな!」ですね。

よく自分の演奏に耳を傾けて、よく考えて、良く練る事。

それが出来ないと、今回の曲においては一応指示をもらったものの、それ以外の曲においては指示がないので弾けなくなってしまう。

曲をどうやって弾いたら良いのか?まったくもって当たり前な言葉なのですが(笑)もう一度原点に戻されてしまったというか・・・。

実際、うまいなあ!と思う先生達は、単純に分析したら、多分小さい音と大きい音をうまく活用しているんだと思います。ただ、だからといってわざと小さい音と大きい音を使い分ければ良いってもんじゃない。そこにはソウル(魂)がないとダメというか・・・。

美しい音を出すという点では例えばロシア人はピカイチな歌う技術を持ってはいるけれども、逆にそれを武器にし過ぎて、残念なことに、つまらない演奏をしてしまっている有名なロシア人ピアニストもいる。

すごい技術はあるんだけれども、何も感動しない・・・そうなってしまってはいけないわけで・・・。

このあたり、いろいろと今回自分には反省と熟考が必要なわけで・・・(汗)

次に・・・テクニックですね(汗)

楽に弾ける事と、ノーミスで弾けるテクニックはまた違うんです。

確実性のテクニックが自分に欠けているという事は今回認識させられたと思います。

これも今回の課題。なので、これからショパンのエチュードを安定してノーミスで弾けるよう、もう一度さらっていこうかと・・・。

現在、もう一度5曲ぐらい、エチュードを練習しているのですが、ついこの間、プレッシャー大会という教室の発表会でそれを弾いたら生徒達からかなりひんしゅくを買ってしまいました(汗)

なぜなら・・・私が弾いたエチュードは実は生徒達も数人同じ曲を弾いていたからです(笑)

いやしかしねえ・・・(汗)

今回講座で痛烈に自分が感じた事は、自分の事に精一杯になると回りの事に気が回らなくなるんです(笑)

ついでに、回りのレベルとか、回りがうまいとか、うまくないとか・・・もうそんなことに囚われなくなってしまうんです。

今までは、やれ日本人がだめなの、ヨーロッパ人がすごいだの・・・。

でももう、そんなことどうでもいいんです。他人を批評している余裕も、気力もありません。

ただもう、自分の事に必死です(笑)

単純に、プライドとか、羞恥心とか・・・。

もうそんなことはどうでも良くなる。目の前の標的を達成するのみ。

どちらかといえば、もし他人が同じ曲を弾いていたのなら自分と何が違うのか?何が良かったのか?何をそこから吸収できるか?・・・と今では考えてしまうし、生徒にも是非そう考えて欲しい。

そういう感じで、生徒達が弾くエチュードを何の気兼ねなしに重ねて弾いたのですが・・・やっぱりこれはヤバかった(汗)

正直生徒達は怒り心頭だった(汗)

仕方ないんで次回はもう生徒達の曲を重ねて弾かずにyoutubeなどにこっそりアップする程度で終わらせることになるとは思いますが・・・。

でも、現在ショパンの3度のエチュードを弾いているのですが、この曲、実は昔からの憧れだったのですが、今だったらきちんと弾けそうです。

この曲、実は全24曲の中でも最も気に入っている曲の中の一つなのですが・・・まあこれぐらい難しい曲ならどの生徒もおそらく弾けないので次回は披露できそうだ(笑)

そしてもう一つ気がついた事、それは決して難しい曲ばかり弾く事が能

じゃないってことに気がついた事です。

難しい曲を弾く事はどうしてもそれを最上のコンディションに保つ為に、どうしても練習時間が過多になりやすい。しかし、それはややもするとアキレス腱的にお荷物になりかねない。

しかし、テクニック的に簡単でも魅惑溢れる曲はいくらでもある。

マズルカなんて、本当に魅惑溢れるけれども、決してテクニック的に難しいわけではない。(ただし音楽的には最難関レベルですが)

よくショパンのバラード3番は優しすぎるし、たいしたことない曲だからコンクールでは弾くべきではない、と日本ではよく聞きますが私に言わせればあの曲はあまりにも音楽的に難しすぎる。

もし日本でコンクールとかに出るんだったら、仮に簡単な曲を弾いたとしても、そのあとでショパンの最難関エチュードを2〜3曲弾けば審査員から「あいつはテクニックがないんじゃないか?」と、クレームはつかないんじゃないかと・・・。

・・・というわけで・・・

私としてはもちろん、再度講座を受けに行くという計画もあるのですが,それ以外にも・・・目指していきたい目標を作っていければと・・・。明言は避けますが・・・。

今までなんだかんだと言って逃げてきたか、忙しい事を理由に言い訳をしてきたんでしょうが、もう自分は批評する方から、される側に移ろうと決めた人間ですから・・・。

口を動かすより、人前で弾いていた方が良い。その上で自分が酷評されるのは甘んじて受ければいい。

それでも批評するより、される方がよっぽど楽しいしスリリングだろう。

今ようやく、もの言わぬ現役達の気持ちがわかった様な気がする。

あ・・・そういえば、最後で最大の衝撃事実・・・

次回お知らせいたします。(すみません・・・!)

2013.9.15